石井スポーツ机上登山 石井スポーツ机上登山
登山の基本となる“読図”をもとに机上登山を実践しています。
山に行けない時、登山の事前準備として必要な技術となりますので、是非読んでみてください。
山行の一助になれば嬉しく思います。
石井スポーツ的机上登山

想像力で登頂する机上登山。
机上に地図を広げ、ルートを探しながら計画を立てていきます。
日程は何日必要なのか、装備は何が必要なのか、重量はどのくらいで天気はどうなのか。必要な能力は読図力です。
起伏、コース上には何があって、テント泊であればテント場はどこなのか。事前に把握しておくことでリスクを減らすことができます。

登ったことがある山も、これから登りたいと思っているあの山も、脳内で一度登頂してみましょう。
これからご紹介するのは、石井スポーツスタッフに机上登山をしてもらった計画書です。
事前に目標とする山の地図、私が独断で選んだ月の天気図。他に必要な情報は全て自力で集めてもらいました。これも登山には必要なことです。

スタッフは天気図を見て登山日、下山日を考えます。そして、ルートを選択し装備を選択していきます。

スタッフが本気で作った登山計画、是非ご覧ください。
机上登山がきっかけで、登山の夢が広がることを願っています。また、登山計画を立てることで、少しでも安全登山に繋がれば嬉しいです。

机上登山は日本の登山の伝統

イギリス人鉱山技師ガウランドが日本の中央高地を日本アルプスと名付け、ウォルター・ウエストンや明治政府招聘の外国人により、次々と足跡がしるされました。明治27年刊行の志賀重昂の『日本風景論』は、日本にアルピニズムの気風を起こし、これに呼応した小島鳥水たち日本山岳会のメンバーは、まだまだ探検的要素が強かった日本アルプスを登るために、地元の山案内人の知恵や、多くの資料を整理して登山を実践しました。この研究態度は、机上で登山を行う事を重要として、書斎派登山家を生み、登山をスポーツと学術的探究の融合した境地に高めました。今日探検的要素はずいぶん希薄となりましたが、再び深い思索と共に登山をしたいですね。

机上登山ルール

・目標の山の地図とランダムに選んだ天気図(ひと月)を渡す

・渡されたスタッフはその月の天候を確認しながら、最適な期間を定めて、登山計画を立てる

・ルートが決まったら持っていく装備も確定する

・登山はルート、時間ともに実現可能なこと

・登山のスタイル・方法に制限は特になし

今回のお題:水晶岳

参考天気図:2016年7月
(出典:気象庁)