2020年 9月 登山の日 「いにしえ荒ぶる山のふもとに蒼き沢」

 

9月登山の日


 

おすすめの山 栃木県 高原山

今月は栃木県矢板市西方にある「高原山」を紹介しましょう。百名山でありませんが、江戸時代後期の画家として名高い谷文晁の『日本名山図会』に、在下野塩谷(しもつけしおや)郡高原山として採られている名山です。
 
最高峰の釈迦が岳は1795mですが一等三角点があり眺望に優れた山で、春のヤシオツツジ・秋の紅葉がたいへん美しい山ですが、同じ県内の那須や日光に比べて訪れる人も少なく、静かな山旅が味わえます。
うれしいことに山麓四方に温泉があるので、下山後に汗を流されると良いでしょう。
今年、素晴らしい景観と下山後の楽しみを味わいに高原山を訪れませんか。
 
※9月18日(金)石井スポーツ 宇都宮店が駅前ヨドバシカメラ マルチメディア宇都宮店内に移転オープンします。高原山・日光・那須の山々を訪れる際ぜひお越しください。石井スポーツ宇都宮駅前店についてはこちらから!
 
 

おすすめのコース

 

(行程)

方ヶ原大間々台-八海山神社-剣ヶ峰-釈迦ヶ岳山頂-剣ヶ峰-八海山神社-八方ヶ原大間々台
※よく整備されたルートですが、途中急登もあるのでペース配分に注意すれば時に問題はないでしょう。
 

高原山の楽しみ方

高原山は頂を目指す登山としても楽しい山ですが、火山特有の広い裾野に湧水・滝・美しい自然をめでるハイキングコースが整備されており四季様々に楽しめます。今月紹介した写真は筆者が山麓のスッカン沢・桜沢を沢歩きで楽しんだ際の一枚です。
 
 

秋山登山の注意点

「秋の日暮れは早い。」
秋は夏に比べ日没時間が早くなります。地方によって異なりますが、8月初めの日没時間は18時30分頃で19時30分頃でも行動できますが、 9月も後半になると、日没時間は17時20分頃で、18時にはすでに暗くなり行動できません。登山ではヘッドランプは季節を問わず必携品ですが、特に秋から冬にかけてその重要性は高まります。
 

ヘッドランプは用途に合った明るさで

当然照射力が高いほど照射できる時間が少なくなります。例えば約200ルーメンで使用すると、約1時間程度しか実用照度を保つことができません。多くのヘッドランプには照射力を調節できる機能が付いていますから必要な明るさで使用することが大切です。また、MAXの照射力が200ルーメンでもメーカーにより初回点灯時の出力が異なります。点灯時の明るさを確認して必要な照度に調節してから使用しましょう。
 

予備電池の用意で注意すること

自分のヘッドランプの電池規格と必要本数の確認が大切です。規格を間違えることは論外ですが、本数の不足により古い電池を混ぜて使用すると強制放電で、液漏れや破裂して大変危険です。
 

予備ヘッドランプの重要性

筆者の経験ですが、11月末に不意の降雪で夜間登攀を余儀なくされ、予備電池も使い果たし、ヘッドランプが使用不能。山頂から手探りで下降路を見出し命辛々下山したことがあります。山の中は漆黒の闇です。電池の交換が必要になった時や故障した時のことを考えて予備のヘッドランプを用意しましょう。重量の気にならないモデルもあります。
 

台風・秋雨前線に注意

今夏は後半に台風が続けて来襲して、その後も前線が日本列島にかかり、各地で急激な降雨が観察されるなど、各所で大きな災害が発生しています。当然登山道も荒れがちと思います。町の観光課や自然保護センター・山小屋などで状況を、登山前によく調べるとともに、ツエルト・非常食など、危急時の備えを万全にして、安全に楽しく登山をしましょう。
 
 

ツエルト活用法その1「張り綱をつけておきましょう」

ツエルトは強風時の休憩や体温保持のためにかぶって使うのが便利に作られていますが、もとはウインパー型テントを原型としているので、支柱があれば立派にテントとして使用できます。樹林帯であれば立ち木を利用してもOKです。いずれにしても張り綱を付けて、四隅のループには50センチほどの細引きを付けておけば慣れた人ならば5分もあれば立派なテントとして設営可能です。(詳しい方法はぜひ登山学校に参加して身につけてください)
 

ツエルト活用法その2「軽量ペグを準備」

近くの立ち木や石を活用することもできますが、底部の四隅用に軽量ペグを準備すると設営が素早くできます。加えて張り綱用に4本計8本あるとどこでも設営が可能となります。(軽量ペグは1本10g以下なので80gがいざというときに大きな力になります)
 

ツエルト活用法その3「生死を分けるマット・携帯クッカー・予備食

日帰り登山でもビバークに備えてダウンジャケット等の防寒具を持参するのは常識ですが、加えてシートマット等で地面からの冷えの遮断が重要です。休憩時も快適で、いざとなれば副木の代わりにもなる優れものです。また、休憩時に携帯コンロを持参して山ランチはいかがでしょう。フリーズドライのスープ・味噌汁に加えて、なんとチーズリゾットや野菜カレーと様々なフリーズドライの食品が発売されています。大変軽いので予備として持っておけば、非常時に大変役立ちます。道迷いなどで日没となった時に一番危険なのは焦りの心です。家「ツエルト」もあるしご飯「コンロセット」もある、今日はキャンプを楽しもうと思う余裕が命を守ります。

 
 

おすすめアイテム

ヘッドランプ

ペツル PETZL アクティックコア E099GA01 レッド

 
ツエルト

アライテント スーパーライトツェルト1 3701 イエロー 1-2人用

 
ペグ

アライテント ピンペグ 5002

 
張綱

ファイントラック ツエルトガイラインセット FAG0111 RD/YL

 
マット

エバニュー FPmat100 EBA503

 
フリーズドライ

フリーズドライ各種

 
コンロ

PRIMUS プリムス 115 フェムトストーブ P-115

 
コッフェル

PRIMUS プリムス ライテックトレックケトル&パン P-731722

 
ダウンジャケット

マウンテンイクィップメント フロストライン ジャケット FROSTLINE JACKET

 

 

 

秋の登山は自然の厳しさと美しさを兼ね備えたすばらしい季節です。
皆様がすばらしいアウトドア体験をされる事を石井スポーツスタッフ一同願っております。

 

 

栃木県 高原山