冬の登山を楽しむために、気を付けなければならないのが気候、服装、日の短さです。
一般的に気温は標高が100m上がるごとに0.6度下がると言われており、登山口と山頂の気温が、6度〜8度以上差がある山もあります。麓ではおだやかな小春日和でも、山頂ではいきなり北風吹きすさぶ冬の世界ということもあります。
防寒着と帽子・手袋はもちろんのこと、体温調整の行いやすいレイヤリングで出かけましょう。
また冬は日没が早く、行動できる時間も短くなってしまうので、 夏山と同じような行程ではなく、日照時間の短さを考慮した登山計画を立てることが大切です。

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ここでの初心者は、夏山の経験があって雪の山を始める人。初級者は何度か雪山の初心者コースの経験があって、雪山のリスクがわかっている人。
基本的に雪で道が隠れているので、読図力のない人は多くの登山者が入って絶対に雪が踏み固められている初心者向きの山以外は道迷いの危険性があります。
雪の山に登るということは初心者コースでも前日に雪が降る。登り始めて雪が降る。どちらのケースも踏み跡はすぐに消えてしまいます。

【標高】 1,828m
【登山レベル】 初級 経験者に連れられて初心者が登るには良い山
【アクセス】 JR前橋駅と東武線前橋駅から赤城山方面行きバス

おすすめポイント

榛名山、妙義山と並び、上毛三山の一つに数えられている。また、日本百名山、日本百景の一つにも選ばれている名山。
晴天率が高く、標高の高いところまで道路があるので、初心者でも雪山を味わい、展望に酔いしれることができる。

>アドベンチャーズ【登山ツアー】冬山実践講座 ㏌日本百名山・赤城山 こちら

【標高】 2,101m
【登山レベル】 初級
【アクセス】 バス便はなく、タクシーかマイカー

おすすめポイント

スキー場から登る。スノーシューがおすすめ。反対側に見える東篭ノ登山も楽しい。こちらは6~7時間は往復に必要。
八ヶ岳に次いで晴天確率の高い山。雪もたっぷりあるので、八ヶ岳の初級者コースの次に良い。北アルプスの眺めが何よりも最高!

【標高】 2,480m
【登山レベル】 初級
【アクセス】 JR中央線・茅野駅よりバスで北八ヶ岳ロープウェイ山麓駅

おすすめポイント

雪山装備をそろえた人が本格的な雪山にチャレンジするのに無理がなく、大変良い山。天気が悪いと本格的な冬山(標高2500mの高山)になるので、装備の準備は怠らず、天候により、無理をせずに樹林帯で雪に親しんで帰るのもよい。
ロープウェイで楽々雪山入門。晴天率が高くて、最高の景色が楽しめます。

>アドベンチャーズ【登山ツアー】
登山本店店長・金井と行く 雪山入門 北八ヶ岳・北横岳 こちら

【標高】 754m
【登山レベル】 初級
【アクセス】 JR笹津駅からは登山口まで30分。バス便はないのでマイカーがおすすめ

おすすめポイント

積雪の少ないころはそんなに苦労しないが、1月半ばから2月半ばの雪の深い時はスノーシューがおすすめ。山スキーだとパウダーランも楽しめる。頂上からの展望は抜群で、頂上付近で雪のテーブルを作ってランチがおすすめ。
頂上からの眺めが最高!雪が深い時は手前の猿倉山でも眺めがよい。

【標高】 897m
【登山レベル】 初心者・初級
【アクセス】 南海高野線紀見峠駅から往復が便利

おすすめポイント

歩き始めは余程の降雪後でない限り足首までであろう。途中大きく標高を稼ぎ林道と合流するころから積雪が増える。軽アイゼン・防水の良い登山靴で登ろう。
頂上からは大阪湾と六甲から北摂の山々の眺めが最高。寒い時に行けば、霧氷も見ることができる。

【標高】 1,248m
【登山レベル】 初級
【アクセス】 近鉄榛原駅からバスが出ている

おすすめポイント

軽アイゼンで登ることができるが、防水の良い靴がいいだろう。風の強い山なのでしっかりと装備を整えて、高見山・武奈ヶ岳と雪山の経験を積んでいこう。
関西のマッターホルンの異名をとる。大変長めの良い山。冬は霧氷で有名。

ベースレイヤー

服装選びはまずベースレイヤーが重要です。肌に接する部分で汗が乾かずに、汗冷えによる低体温症に陥る可能性があります。
速乾機能のついたTシャツなど、汗を素早く吸収・拡散する高機能ウェアを選ぶのが鉄則です。汗冷えする綿の肌着は避けて下さい。

ミドルレイヤー

次に大切なものは、ミドルレイヤーです。汗を外に放出しつつ、保温性が求められます。
秋の服装はミドルレイヤーを着て行動することが多くなります。通気性と保温性を兼ね備えた素材のトレッキングシャツなどを選びましょう。

アウターレイヤー

風雨から体を守るのがアウターレイヤーです。防水性はもちろん汗を逃す浸透性が高いものがおすすめです。
防寒着として活用できますので装備として必要になります。

防寒着

ダウンタイプは軽量のため追加の防寒着として、万一の際の備えとして、どんな山行でも持っておきたい1枚です。

パンツ

ロングパンツは、ストレッチが効いているもので、動きやすい足上げもしやすい形状がおすすめです。

ニットキャップ

肌寒くなってくる秋から初冬は、耳まで覆うことができるものがおすすめです。

グローブ

手の冷えは登山中辛いものです。保温性と操作性を両立した中厚手のもので、タッチパネル対応であれば、手袋を外さずにスマホが操作できます。

ヘッドライト

秋の夕暮れはあっという間です。そして暗くなってしまうと暗闇が深く行動することが危険になります。「ヘッドランプは必ずザックの中へ」そして「替えの電池も忘れずに」が基本です。

トレッキングポール

秋の登山道で侮れないのが落ち葉。とくに照葉樹の落ち葉や濡れた落ち葉は想像以上滑ります。また落ち葉が積もることによって道のデコボコが見えにくくなり思わぬ転倒に繋がるケースも。 転ばぬ先の杖としてトレッキングポールは備えておきたいアイテムです。

サーモス

山のフィールドで要求される多くの条件を想定して作られた『山専ボトル』。お湯を入れてゆけばラーメンを食べたり、コーヒーを飲んだり、休憩時の楽しみに繋がります。

ツェルト

ツェルトとは登山用の小型で軽量コンパクトな簡易テントです。緊急時のビバークや、被るだけでも寒さをしのげるので休憩などにも便利なマルチツールです。 ポールセットやトレッキングポールを利用すれば、テントとして利用も可能。

ファーストエイドキット

登山中は予期せぬケガや危険に遭遇するもの。落ち葉で滑ったり、岩場で足をすりむいてしまったりと何が起こるかわかりません。「ファーストエイドキット」は常備しましょう。

エマージェンシーシート

怪我して動けない、体力の限界で動けない等、道に迷って行動不能等の危機に陥った場合、体温の確保が重要です。急な気温の低下や汗冷え等の濡れは体温が一気に奪われ、最悪の場合、低体温症になります。 低体温症は命に関わりますので、もしもの為に1枚装備に入れましょう。

熊鈴

冬を前に行動が活発化するクマには会いたくないものです。出没情報がある山域は避けて、登山者が多く利用する登山道であればクマと遭遇するリスクは下がりますが、 早朝や夕方に歩く場合は特に大きな音を立てて、人間の存在を伝えて歩きましょう。