本年も登山の日をよろしくお願いします。

本年最初のおすすめの山は夢大きくネパールロールワリン谷をご紹介します。

ロールワリンの谷は神聖な山ガウリシャンカールの麓を行く素晴らしいトレッキングルートです。すぐ隣のエベレスト街道と異なり、大変静かな谷で昔ながらの生活を営むシェルパ族との交流を楽しむことが出来きます。

標準的な行程

第1日目　前日の羽田空港深夜便を使えば、お昼にはカトマンズ空港に到着！
第2日目　早朝発で途中の朝市を楽しみながら車の旅。
第3～5日目　最後のNA（ナ）村まで、トレッキング。初めは樹林帯を進みますが、途中から爽快な谷をチョルテンやヤクの放牧等を見ながら進みます。周囲には魅力的なヒマラヤの峰々が連なります。未踏のピークやルートも多く、アルパインクライマーには楽園のような谷です。
第6～8日目　ヒマラヤの峰々を見ながら往路を戻ります。余裕があるのでヒマラヤミツバチの巨大な巣（2～3mもある）を見つけることも出来るでしょう。
第9～10日目　カトマンズまで戻り、地震被害から復興するネパールの力強さを楽しみ帰路につきましょう。

＜ヒマラヤトレッキングの装備は冬のハイキングを楽しむ装備につながる＞

ヒマラヤトレッキングには飛行機の重量制限もあり、軽量で高機能の装備が必要ですが、この装備が冬のハイキングを楽しむ装備につながります。ヒマラヤトレッキングで使う軽量で快適なカーボン製のトレッキングポールは疲労の軽減と不要な時にザックに付けても負担になりません。トレッキングシューズは滑り難くて、グリップの良いメガグリップが安心して歩けるのはヒマラヤでも日本でも同じです。ヒマラヤの風景を楽しむために、トレールランニングザックを使用することも多いですが、軽量で機能的なので普段のハイキングにも使いやすくおすすめです。

＜ヒマラヤトレッキングのウエアリングは合理的で快適です＞

ヒマラヤは寒暖の差が激しいので（日中はシャツ一枚でも汗ばむほどですが、夜はダウンが必要）、合理的に考えたウエアリングが必要ですが、この考え方が冬のハイキングを快適にしてくれます。考え方の基本は登山中に熱が体内から体外に放散される経路です。
①熱伝導の対策
登山中に冷たいものに触れる手・足の対策として、手袋・断熱性の高いインソールを用意しますが、当然冬のハイキングでも効果的です。

②対流の対策
対流と言えば風です。対策としてはゴアテックスウエアの活用が定番ですが、ヒマラヤトレッキングで使用されるソフトシェル素材のジャケットも冬のハイキングでは快適です。

③放射の対策
外気温が低いヒマラヤトレッキングでは熱の放出量が多い頭・首・手首・足首を効果的に保温して、必要な衣類を精選します。加えて高機能のドライレイヤを使用することが多くなりました。この考え方はより薄いレイアリングで冬のハイキングを楽しむことが出来ます。

夢は大きくヒマラヤトレッキングを今年初めのおすすめの山として、ヒマラヤトレッキングの装備と冬のハイキングの装備の工夫を書きましたが、日本の山は四季があり、その多様性に応じた気象や植物の理解など、自然科学分野の学習と、様々な装備を工夫して使いこなす知恵が求められます。明治時代以降日本は多くの優れた登山家を輩出して、ヨーロッパ・アンデス・ヒマラヤと世界の山々に足跡をしるしていますが、彼らは一様に日本の山の困難性と多様性を語り、国内における登山が、世界につながる事を述べています。

ぜひ、日本の登山を楽しみ、あるいは困難に挑んでいただき、自由闊達な登山を皆様がされる事を石井スポーツスタッフ一同願っております。