5月登山の日 「緑深く木々の美しき、皐月の山」
おすすめの山 雲取山
西暦2017年!今年登るべき山は標高2017mの雲取山でしょう。
深田久弥の著書「日本百名山」-新潮社-によると、「高尾山や箱根などのハイキング的登山では物足りなくなった人が、次に目ざす恰好(かっこう)な山になっている。(中略)どのコースを取るにしても、相当距離が長いので途中一泊を予定しなければならない」とあります。
今回は深田久弥が一番登りやすいと紹介している三峰神社から雲取山に至り、鴨沢に下山するコースをテント泊で紹介しましょう。このルートは急登の後に休憩ポイントが多く、初めてテント泊の荷物を担いで縦走するのに最適なコースです。
(行程)
1日目
三峯神社-霧藻ヶ峰-お清平-白岩小屋-芋ノ木ドッケ- 雲取山荘 テント場
2日目
雲取山荘テント場-雲取山-七つ石山-堂所-小袖乗越-鴨沢
※このコースは全約22キロのコースですが、1日は約11キロの行程で、無理なくテント泊できるコースです。また、悪天時には随所に避難小屋等が整備されているので、安心して山行が楽しめますが、基本的なセオリーを守って安全登山に努めましょう。
<テント泊入門>
①通常の計画書に加えて、持ち物表を作ってチェックが必要です。
②悪天時に素早く立てて、たたむことが必要なので、テントを張る予行演習をしましょう。
※悪天時に収納しやすい大きな袋に変える等の工夫が必要。
③荷物の置き場所や食事スペース作りなど、狭い空間を有効に使う練習をしましょう。
④はじめはフリーズドライ食品を活用すると、出発準備等にゆとりと軽量化が出来ます。
※フリーズドライに加えて野菜・ソーセージ等を持参してバラエティー感を出すと、十分満足できる食事となります。春は朝夕が冷えるので、飲み物もお茶・紅茶・コーヒー・スープ・味噌汁等を少し多い目に持っていきましょう。Hotな飲み物は身もこころも暖かくしてくれます。
<ファーストパッキングのススメ>
10月の登山の日で基本的なテントの選び方と装備について述べていますので、今回はファーストパッキングの観点からテント泊装備をかんがえたいと思います。
荷物の軽量化に努めれば、1泊2日で一人約8キロ程度に荷物を減らすことが出来ます。もっと頑張れば5キロ以下も可能ですが、これはかなり無理をした構成なので今回はあくまでもテントを使用したスタイルで皆さんに提案したいと思います。
表を見ていただくと、主なテント泊装備をファーストパッキング装備にすると、約半分の重量になることがわかります。
主な装備 | 通常装備 | 軽量装備 |
---|---|---|
テント | 2000 | 1200 |
寝袋+マット | 1200 | 800 |
防寒具 | 400 | |
炊事用具 | 700 | 300 |
食料 | 1500 | 1000 |
ザック | 2500 | 800 |
総重量 | 8300 | 4100 |
単位:グラム
軽量化のポイントは
・シングルウオールテントを使う。
・防寒具を活用することを前提に軽量シュラフを使用する。もしくはハーフシュラフを使用して、マットは上半身だけで、ザックを足元に敷くなどの工夫をする。
・アルコールストーブとフリーズドライの活用で軽量化する。
・相対的に軽くなるのでOMM(オリジナルマウンテンマラソン)等のシンプルで軽量なマウンテンマラソン用ザック等を使う。
これに加えて財布は軽量ポーチに変える。必要カロリー・損失水分を行動時間から綿密に割出して、不要な重量増を防ぐ。
食料の袋の余分な部分はあらかじめ切っておく。等の工夫がすぐに1キロ程度の軽量化につながります。
かなりストイックな印象ですが、無駄なものは持ち込まない精神が、山の安全と快適性につながりますので、皆さんも工夫を凝らしてください。
ちなみにこのコースはアニメ「ヤマノススメ」12巻で登場するコースです。「八十三合目 荷物を軽量化しよう!!」で主人公のあおいたちが様々な工夫をして準備しているシーンがあります。なかなか参考になるので読んでいただければと思います。
「用意周到な準備で安全登山」皆様がすばらしい登山をされる事を石井スポーツスタッフ一同願っております。
【おすすめ 軽量レインスーツ】
オンヨネ アクティブレインスーツ
重量:420g
昨年OMMJAPAN大会にて石井スポーツチーム選手着用のレインスーツ。
超軽量で且つ撥水・透湿性に優れたレインスーツ。ポケット兼用のベンチレーションで素早く換気もできます。
【おすすめ 軽量ザック】
ノースフェイス カイルス35
重量:S/990g M/1105g L/1160g
快適な背負い心地をもたらす柔らかいトランポリン背面構造のトレッキングザックです。
通気性に優れ、汗や蒸れを軽減することで気温の高いシーズンでも快適さを維持。
軽量さと強度を持ち合わせています。レインカバー内臓。
【おすすめ 軽量テント】
パイネ G-LIGHT X
重量:1180g(1-2人用)
山岳用テントとしての必要条件をすべてクリアした超軽量テント。設営も簡単で、透湿性はもちろん高い耐久性も兼ね備えています。
【おすすめ 寝袋】
パイネ サマー
重量:420g
フードなしのシンプルな寝袋です。キャンプやツーリング、夏山登山など幅広く使用できます。気温次第ですが、防寒着と併せて使用ください。760フィルパワーの良質なホワイトダックダウンを使用しています。
【おすすめ マット】
サーマレスト Zライトソル スモール
重量:290g
コンパクトなアコーディオン式収納のクローズドセルマットです。アルミ蒸着を表面に施すことにより断熱性が向上しています。
【おすすめ 炊事用具】
バーゴ チタニウムコンバーターストーブ
重量:48g
ストーブ本体とゴトクを分離させることによりアルコール、固形燃料、燃料ジェルでの使用が可能な画期的なストーブです。
【おすすめ 炊事用具】
バーゴ チタニウムヘキサゴンウッドストーブ
重量:116g
折り畳み式ネイチャーストーブ。落葉や枝などを燃料として使用します。収納ケース付で軽量コンパクト。
【おすすめ 登山靴】
ラ・スポルティバ ボルダ―X MID GTX
重量:500g
軽量でフィット感の良いシューレース構造。グリップも良く、様々な地形に対応するソールパターンを使用しています。
【おすすめ 登山靴】
ザ・ノースフェイス Hedgehog Fastpack Lite GORE-TEX
重量:335g
低山の縦走やファストパッキングに適した超軽量シューズ。軽快感と安定感を両立しています。