11月登山の日 「湿原に 初雪舞い池塘の水凍る」
おすすめの山 苗場山
今月は、苗場山を紹介しましょう。 深田久弥の著書「日本百名山」-新潮社-によると、「苗場山は越後第一の高山なり」で始まる鈴木牧之の「苗場山」(『北越雪譜』の中にあり)によって、この山もまた越後の名山であることが広く知られた。とあります。
深田久弥は「大正14年の5月で、まだ上越線は沼田までしか通じていなかったから、歩いて三国峠を越え、清津川を遡って赤湯へ入った。」と記しています。
今回はこの赤湯から登るルートを紹介しましょう。
(行程)
清津渓谷赤湯登山口→林道→釜段の滝→鷹ノ巣峠→赤湯温泉(テント泊)→昌次新道桂の沢六合目→フクベの平→深穴岩→高層湿原→苗場山→神楽峰→和田小屋→祓川登山口
※清津渓谷赤湯登山口まではタクシー利用が良い。また、赤湯・苗場山山頂ヒュッテ共に10月末頃には閉鎖になるので、日帰りでは祓川側から登るのが一般的です。
〈11月には冬山の準備を始めましょう。〉
ピッケル・アイゼン・アバランチギアの基礎
岳人の魂と言われるピッケルですが、歩行時のバランス確保・滑落停止や確保支点等、雪山でこれほど多用途に使えるギアはないでしょう。
ベントシャフト等、様々なタイプの製品があるので、用途に合わせて用意しましょう。
アイゼンは使用している靴とのマッチングが大切です。
ピッケルやアイゼンのご購入の際は、ぜひスタッフにご相談ください。(アイゼンをお考えの際はご使用いただいている登山靴をお持ちいただけるとスムーズです。)
アバランチギアは雪崩ビーコン・プローブ・ショベルの3つが揃って初めて雪崩に対処することができます。
また、トレーニングなしに使いこなすことが難しいので、登山学校では机上・実技の講習会を実施しています。ぜひ講習にご参加ください。
【おすすめのピッケル】
クライミングテクノロジー “アルパインツアー”
雪上の一般縦走に適したピッケル。強度の高いTタイプアックスでありながら、リーズナブルな価格を実現したスタンダードモデルです。
¥12,100(税込)
【おすすめのアイゼン】
グリベル GV-RA074A07 “G12 J Matic”
フロント固定システムを『C2Nベイル』+ナイロンベルトに変更したことにより多くの登山靴に合わせやすい様になりました。
¥24,200(税込)
【おすすめのアバランチギア】
ビーコン BCA C1312B30010 “トラッカー3”
トラッカー3は使い易いトラッカー2を20パーセント小型、軽量化し、携帯性が向上。正確なデータをリアルタイムに表示し、トリプルアンテナが確実に複数の埋没者を捜索します。
¥48,400(税込)
【おすすめのアバランチギア】
ショベル BCA C1316SH510 “BOMBER SHOVEL B1 EXT”
BCAショベルの特徴は楕円形シャフトと溶接強度です。
ブレードには継ぎ目がなく頑丈に作られています。
他とは比べ物にならないほどコンパクトな収納性が魅力です。
¥6,600(税込)
【おすすめのアバランチギア】
プローブ BCA C1605003010 “ステルス270”
BCAのステルス270はトラブルを引き起こしやすいケーブルの緩みがないため素早い組み立てが可能です。積雪および埋没の深さ測定用メモリが全てのモデルに搭載されています。
¥8,250(税込)
濡れに強く風を防ぐ冬のレイヤリング術
積雪がある山の主なリスクとして低体温症・凍傷があげられますが、低体温症発症の主な要因は低温と風・濡れです。
凍傷の発症は気温マイナス4℃以下で風・濡れが主な要因です。
注目していただきたいのが共に濡れがその要因となっています。
近年は暖冬傾向ですから、南岸低気圧の通過に伴う湿雪や標高の高い山の降雨等、通常では考えられない事態にさらされる事が多くなりました。
①べース(インナー)レイヤー
湿気を吸収、吸着熱を発して、保温性に優れるメリノウールのベースレイヤーの下に、水を含みにくいメッシュアンダーを着用するとさらに濡れに強く快適です。
【おすすめのベースレイヤー】
ミレー MIV01356 “ドライナミック3/4 スリーブ”
水分を寄せ付けないポリプロピレンと嵩高な生地が肌をドライに保ちます。
¥6,160(税込)
②ミドルレイヤー
両面起毛の厚手フリースは保温・透湿性能共に行動に適しているので、おすすめですが嵩張ります。
そこで、新しく開発された通気性の高い化繊中綿(表地・中綿・裏地全てが通気)のミッドシェルを活用して、
森林限界まではミッドシェル・ベースレイヤーを組み合わせで行動して、森林限界以上は通気性の高い化繊中綿ジャケット着用すると、濡れ、蒸れに強く携帯時に嵩張らず便利です。
【おすすめのミドルレイヤー】
ノースフェイス NY81702 “Ventrix Hoodie”
保温と通気を兼ね備えた行動中も着続けられる化繊中綿ジャケット。
¥35,200(税込)
③アウターレイヤー
冬山は思わぬ降雨による濡れや過冷却水による凍結等、厳しい条件に耐える防水透湿素材ジャケットに加えて、 状況に応じて脱ぎ着のしやすいサイドジッパーを備えたオーバーパンツがお勧めです。
【おすすめのアウターレイヤー】
ノースフェイス NP61711 “GTX Pro Jacket”
防護性と軽量性、しなやかさを兼ね備え、腕の動きやすさを追求したアルパインジャケット。
¥62,700(税込)
④防寒着
休憩時やテント泊・クライミングのビレイ時などコンパクトで暖かいダウンジャケットは必携です。軽くてダウンの膨らみが大きい高品質ダウンを選びましょう。
【おすすめのダウンジャケット】
マムート 1013-00090 “XERON DOWN Jacket”
表地に高い耐久撥水性を持ち、軽量な生地を使用した高品質ダウンです。
¥31,900(税込)
【サーモライトリアクター】
シートゥサミット “サーモライトリアクター”
ベストセラーのシュラフライナーです。軽量でありながら優れた保温性と通気性を発揮します。
シュラフ内の保温性を最大8℃向上させ、単体でも使用できます。
¥6,270(税込)
⑤手袋
手袋も凍傷を防ぐためにインナーグローブ+ウールグローブ+オーバーグローブとレイアリングすると効果的です。特にインナー・ウールグローブは必ず予備を用意して濡れに備えます。
【おすすめのグローブ】
ウールグローブ ラックナー G8574 “ヒマラヤングラブ”
ピュアウール、油脂分を多く残しているので濡れても暖かさを保ち、使い込むほどに手になじみます。
¥4,070(税込)
【おすすめのグローブ】
インナーグローブ コーラ KL100 “サーマルグラブ”
水を含みにくい糸と丈夫で摩擦に強い糸で編んだグローブ。
¥1,320(税込)
⑥靴下・スパッツ
濡れ、強烈な寒気の襲来に対応できるワンランク上の保温性を備えた靴が必要です。靴下は良質のメリノウールは当然ですが、インソールを断熱性の高いものに取り換えるのも効果的です。加えて雪の侵入を防ぎ・保温性を高めるゲイター(スパッツ)は冬用のバンドに強度のあるものを選びましょう。フロント開閉タイプは着脱がしやすくてお勧めです。
【おすすめの靴下】
ブリッジデール BD151 “エンデュランスサミット”
厚織でクッション性、保温性の高いウールソックス。
¥3,520(税込)
【おすすめのゲイター(スパッツ)/冬用】
パイネ “エクスペディションスパッツⅡ”
着脱しやすいフロントファスナー仕様。アイゼン対応の厚手ナイロンを採用しています。
¥8,580(税込)
冬は自然の厳しさと美しさを兼ね備えたすばらしい時期ですが、日没も早く、山麓では汗による濡れ、稜線では風と氷点下以下の低温と、気温の変化に対応しやすいウエアリングを考えたり、温かい高カロリーの飲み物の準備等、綿密な登山の準備が必要です。
【サーモス山専ボトル】
ステンレスボトル0.5L FFX-500
保温力、耐久性を高めた「山専用ボトル」です。登山時の魔法瓶といえばサーモスです。
※保温効力 77℃以上(6時間)、50℃以上(24時間)
¥5,445(税込)
【サーモス山専ボトル】
ステンレスボトル0.9L FFX-900
保温力、耐久性を高めた「山専用ボトル」です。登山時の魔法瓶といえばサーモスです。
※保温効力 77℃以上(6時間)、50℃以上(24時間)
¥6,435(税込)
【冬用のおすすめ登山靴】
スカルパ “SCモンブランプロGTX,SC モンブランプロ GTX WMN”
冬期登山靴の中でも軽量で、アッパーから足首にかけてストレッチ素材を使い、他の商品にはない動きやすさとフィット感がありますので初心者の方でも履きやすく歩きやすいです。
ウィンターブーツは『重くて硬い』というイメージが変わる一足です。
¥58,300(税込)
【冬用のおすすめザック】
カリマー “クーガー 75-95”
今季リニューアルしたクーガーはフロントポケットにマチ付きの大容量ポケットを搭載し、アイゼンやスノースコップなどを収納するのに最適です。
背面のSAシステムにより個人の体型に合わせてフィッティングが可能な、安定性と機動性に優れた代表的なモデルです。
¥36,300(税込)
「備えあれば憂いなし」皆様がすばらしい登山をされる事を石井スポーツスタッフ一同願っております。
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