おすすめの山 奥秩父 小川山
今月は「小川山」を紹介しましょう。小川山といえば日本のヨセミテと呼ばれクライマーには大変なじみのある所です。カラマツの林に囲まれたボルダーや岩峰群に様々なルートが拓かれています。
ここが素晴らしいのはクライミングだけではありません。山麓には清流が流れ、素晴らしいキャンプ場と瀟洒な山荘が整えられ、登山者を迎えてくれます。焚き火が許されているので、キャンパーに魅力的です。登山をするにも、今回紹介するカモシカコース(登山道からの景観が素晴らしい)・涸沢の滝コース(森林と渓流が素晴らしい)などの登山道に加え、金峰山にも足を運ぶことが出来ます。
今年、素晴らしい景観と秋のキャンプを楽しみに小川山を訪れませんか。
おすすめのコース
(行程)
金峰山荘-カモシカコース展望台-小川山-カモシカコース分岐-涸沢の滝-金峰山荘
※よく整備されていますが、途中ロープやはしご登りもあるのでペース配分に注意して、慎重に登りましょう。
ソロキャンプのすすめ
起点となる廻り目平は焚き火の出来るキャンプ場です。テントを張るエリアは定められていますが、よく観察すれば樹木の近くやボルダーの横など、静かで個性的なロケーションを選ぶことが出来ます。何よりも焚き火が出来るのが素晴らしく(直火も許されていますが環境を考えて自主的に焚き火台を使うことで合意されています)秋の夜空を見ながら、ひとり思索にふけるのもお勧めです。
秋の安全登山術
「3000mでは早くも降雪!ふもとは紅葉に染まる。秋の山は厳しくも美しい」
10月になると早くも高い峰々では雪の便りが届き、紅葉もきれいで登山を楽しむには良い季節です。一方日没時間も早くなり(8月に比べ約2時間近く早い)油断をするとすぐに真っ暗になってしまいます。秋は天候・気温の急変化と日没の早さを頭に置き、ウエアリングとヘッドランプ・ツエルトや温かい飲み物の準備等(9月の登山の日で紹介)、綿密な登山の準備が必要です。
秋のウエアのレイアリング
秋の急激な気温変化に対応するために、熱が体内から体外に放散される経路ごとの対策を考えてみましょう。
登山中に冷たいものに触れるのは、手・足と休憩時に座る時でしょう。対策としては手袋・断熱性の高いインソールの用意・休憩時の携帯断熱マットが考えられます。
登山中の対流と言えばもちろん風です。対策としてはゴアテックスウエアの活用が定番ですが、この時期さらに快適にハイキングをするためにはより湿気のこもりにくいソフトシェル素材のジャケットもお勧めです。
外気温が低いと登山中にどんどん熱を放出します。気温に応じた服装のレイアリングを心掛けることが基本です。体感的に特に熱の放出を感じられるのは頭・首・手首・足首ではないでしょうか。頭は熱の変化に弱い脳細胞を守るため血管が集まり、首と名のつくところは太い動脈が通る場所で共に体温維持に関係する血流の要となる場所です。ここを効果的に保温することにより、軽快なスタイルで秋の紅葉を楽しみましょう。
運動中に着用する衣服の役割は、
▽寒さなどの外部環境の変化から体を保護する。
▽体から出る熱や湿気などの変化に対して、衣服内環境を快適に保つ。
でしょう。体温が上昇すると、服の中の空気の温度も上がり、最初は暖かさを感じますが、体表からは温度調節をしようと汗が出てきます。汗は衣服や体表で蒸発するときに皮膚の温度を奪い、体が冷えます。対策として保温性に優れた吸汗速乾性機能素材のアンダーウェアを着用しましょう。
快適で安全な登山は山の状態を確認することも重要です。
登山においてウエアや登山靴など用具をぬかりなく準備するのは当然ですが、万全な用意はそれだけでは片手落ちです。山行中の天候を確認するのは当然ですが、それまでの気象状況(激しい雨が降った・強風が吹いたなど)を調べて、土砂崩れや倒木など登山道の状態の確認をすることも安全登山につながります。
おすすめアイテムおすすめ用具
ソロテント
パイネ PAINEG-LIGHT TENT 1-2人用
焚火台
ブッシュクラフト ウルトラライト ファイヤースタンド35×44 Ver.1.0
テーブル
ヘリノックス タクティカルテーブル ブラック L
イス
ヘリノックス タクティカルチェア
手袋
アクシーズクイン AXESQUIN ウォームライトシェルグローブ
ソフトシェル
テルヌア TERNUA HELIX JACKET
ニットキャプ
テルヌア AUNRET 2661656 MOUSSE GREY/BLAO/SAUNRET
バフ
テルヌア CUBRECUELLO ANGOON 2681315 DUBARRY
ウールインナー
アイスブレーカー テックライトロングスリーブポケットクルー
撥水インナー
ファイントラック ドライレイヤーベーシックロングスリーブ
「用意周到な準備で安全登山」
皆様がすばらしい登山をされる事を石井スポーツスタッフ一同願っております。
奥秩父 小川山