秩父槍ヶ岳 野鳥の森歩道
おすすめの山 「秩父槍ヶ岳」
今月は「秩父槍ヶ岳」を紹介しましょう。
中津川渓谷を行くと、谷間からドングリを逆さに立てた鋭鋒が見えます。これが地元では「タカトンゲ」と呼ばれている秩父槍ヶ岳です。印象的なピークで少し挑戦的な登山が好きな方は思わず登りたくなると思います。
かつては幾本かの登山道がありましたが、今は荒れた野鳥の森歩道を使い岩稜をたどって頂上に至るルートを中心に登られています。ルート上には最低限の有志による道標があるのみで、地形図・コンパスで進む尾根の方向を確定し、下降が困難なセクションは巻道の踏み跡を見出す能力をもった登山者だけが足を踏み込むことが許された秘峰です。
今年、みなさんも 「タカトンゲ」を訪れませんか。
おすすめのコース
相原橋→野鳥観察小屋(歩道から見える) → 野鳥の森歩道コース終点 →P1430(コンサイス槍ヶ岳) →秩父槍ヶ岳(タカトンゲ) → 往路を下山→相原橋
*本コースは一歩間違えば即遭難となる危険な山です。難しいクライミングや厳しいやぶ漕ぎは無いですが、不注意で一歩足を滑らせることも出来ない緊張感のある登山道です。ヘルメットを装着して、補助ロープで下降の安全策を講ずる技術が必要です。
春から初夏へ皐月の山を楽しむために
5月は東西に長く伸びる高圧帯におおわれて、低気圧が通過するのは6から7日毎となり全国的に晴天率は80%以上(平年平均)のすがすがしい季節です。
しかし、年によっては、4月の延長で2~3日ごとに雨と晴天が交互に現れることがあります。天候をよく見極めて登山の計画を立てましょう。
<5月のウエアリングと防虫対策>
5月になると気温も高くなり思わずTシャツで歩きたくなりますが、5月は1年でも一番紫外線の強い時期です。紫外線を防ぐとともに強い日差しを避ける帽子が活躍する季節です。
また青葉が茂るということは有毒の草木も茂るということですから、肌の露出はなるべく避けましょう。加えて、有毒の虫も活動を始めます。これからの季節は紫外線対策と防虫の両面から対策を立てましょう。
近年は日焼け止めと防虫を兼ねた日焼け止めクリームやUV対策を施した防虫ウエアがあります。UV対策防虫ウエアは効果も高くて肌の露出を防ぎますから様々な点でこの時期には効果的です。
<登山用具の衣替え>
GWに残雪期の登山をされた方も多いと思いますが、そろそろウィンターウエアは不要になります。
登山用具も衣替えの時期ですね。5月はすがすがしく晴天率が高いということは、洗濯物も乾きやすい時期でもあります。
大切な道具はこの時期を利用してメンテナンスをするのがお勧めです。ゴアテックスウエアもダウンジャケットも専用の洗剤や撥水スプレーでメンテナンスをしましょう。
<登山用具の確認と準備>
これからの季節に備えて雨具や登山靴の状態を確認しましょう。
雨具の確認ポイントは撥水性です。浴室でハンガーにかけてシャワーを当てて水滴がコロコロ弾くようであれば大丈夫ですが、弾きが悪いようであれば撥水処理をして梅雨の季節に備えましょう。全体的に撥水性が低下している場合はそろそろ買い替え時期です。
登山靴は普段からインソールを抜いて湿気が残らないように保管するとともに、インソールそのものが消耗していないか確認しましょう。ソールの減りも同時に確認して、夏のシーズンまでにリペアをするのがお勧めです。濡れた登山道は滑りやすく磨り減ったソールでは危険です。近年、濡れた山道に強いメガグリップソールを採用した靴が増えています。
買い換えるのであれば、履き慣らしも必要なので本格夏山シーズン前のこの時期が一番です。
お買い上げいただいた登山用具をいつまでも大切にお使いいただくのが、石井スポーツスタッフ一同の願いです。メンテナンスなどの相談はぜひお気軽にお近くのお店にお越しください。様々なお手入れ方法をお伝えします。これも登山用具専門店の重要な役目と考えております。
おすすめの登山用具
「用意周到な準備で安全登山」皆様がすばらしい登山をされる事を石井スポーツスタッフ一同願っております。
秩父槍ヶ岳