おすすめの山 「天狗岳」
今月は八ヶ岳の天狗岳を紹介しましょう。
八ヶ岳は昔の火山活動から生まれた連山ですが、南部の方は長年の浸食で荒々しい岩壁や鋭鋒が並びますが、硫黄岳から北の方は荒々しさとたおやかさが調和して独特の雰囲気があります。この自然の妙味といくつもの名物小屋を楽しみに、この山域に通われる方もたくさんいらっしゃいます。今回はテント泊も楽しい山として紹介したいと思います。
今年、みなさんも幾通りの楽しみも出来る天狗岳を訪れませんか。
おすすめのコース
天狗岳を中心として西側に黒百合ヒュッテとオーレン小屋、東側にしらびそ小屋と本沢温泉の4か所にテント場があります。それぞれの登山口から各テント場までおおよそ2時間程度で着くことが出来ます。
くわえて、テント場からおおよそ4時間前後で頂上を往復することが出来ます。体力的に余裕があるので、このエリアはテント泊入門には最適です。荷物を背負ってテント泊縦走にチャレンジしたい人には、西側のテント場を選び、高見石方面もしくは硫黄岳方面に向かう計画とすれば、厳しい登下降がないので、余裕をもって縦走が楽しめると思います。
様々に楽しめるので、これ一つをお勧めとは言い難いのですが、個人的にお気に入りのコースを紹介します。
1日目 みどり池入口~しらびそ小屋~本沢温泉(テント泊)
2日目 本沢温泉~夏沢峠~根石岳~天狗岳~白砂新道~本沢温泉~本沢入口
【コースの特徴】
テント泊を始めたころはやはりその荷物の重さに不安になると思います。テント場までは緩やかな道で、昔の森林軌道なんかもあって、ワクワクする東側をお勧めします。テント泊で温泉に入ることが出来るとあれば、疲れも半減。翌日は登りが少し急ですが、硫黄岳の爆裂火口や稜線から見る眺めがすぐれる夏沢峠からの周回コースがおすすめです。
秋はテント泊入門に最適な季節
9・10月は暑さも落ち着き荷物を担いでも体力の消耗の少ない時期です。テント泊山行の入門に最適な季節と言えましょう。今月はテント泊について皆様にご紹介したいと思います。
テント泊装備は日帰り装備+シュラフ・登山用コンロ・コッフェル(登山用の鍋)が必要です。シュラフを選ぶときは、保温性が気になると思いますが、山は明け方に気温が下がるので3シーズン用が冬を除き1年中使えるのでお勧めです。コンロはゴトク4本タイプが、安定性が良くお勧めです。軽量化でゴトク3本タイプを使う人は、コッフェルのハンドルを握るなど取扱いに注意しましょう。また、コンロ台を用意すると安定性が良いのでお勧めです。コッフェルは大小2個組み合わせタイプがお勧め、メインでご飯を作り、サブで飲み物、日帰り登山でもコンロやコッフェルは山頂でラーメン・眺めの良いところでティータイムと積極的に使えます。
最後にテント泊便利グッズとして、LEDランタンを紹介しましょう。LEDランタンはテント泊の快適性を大幅にUPしてくれます。夜だけではなく、早朝の朝食準備の効率もよくなるので今や必携装備ですね
①通常の計画書に加えて、持ち物表を作ってチェックが必要です。
②悪天時に素早く立てて、たたむことが必要なので、テントを張る予行演習をしましょう。
*悪天時に収納しやすい大きな袋に変える等の工夫が必要。
③荷物の置き場所や食事スペースなど、狭い空間を有効に使う練習をしましょう。
はじめはフリーズドライ食品を活用すると、調理時間も少なくて済むので、出発準備等にゆとりと軽量化が出来ます。
*フリーズドライに加えて野菜・ソーセージ等を持参してバラエティー感を出すと、十分満足できる食事となります。秋は朝夕が冷えるので、飲み物もお茶・紅茶・コーヒー・スープ・味噌汁等と種類を多い目に持っていきましょう。Hotな飲み物は身もこころも暖かくしてくれます。
西天狗岳から天狗岳
気候変化の激しい秋の登山は自然の厳しさと美しさを兼ね備えたすばらしい季節です。準備工夫を怠らず、すばらしい登山をされる事を願っております。加えて、町の観光課や自然保護センター・山小屋など様々な機関が情報を発信していますので、登山前によく調べましょう。
「用意周到な準備で安全登山」皆様がすばらしい登山をされる事を石井スポーツスタッフ一同願っております。