2023年 5月登山の日


5月登山の日

富士山にかかる傘雲と山岳波でできた吊るし雲の競演を眺める

 

おすすめの山 小金沢連嶺の黒岳(甲斐百山)

今月は小金沢連嶺の黒岳(甲斐百山)を紹介しましょう。
山梨県の黒岳と言えば御坂黒岳が富士山の展望で有名です。同じく、雁が腹擦り山を筆頭として秀麗富嶽十二景の山々も有名ですが、今回紹介する黒岳は小金沢連嶺の一峰で、山頂はやまなしの森林100選に選ばれる美しい森の山です。頂上から南に湯ノ沢峠に下っていくと白谷ノ丸 白谷小丸と呼ばれる眺望の良いところに飛び出します。ここからは、御坂黒岳と秀麗富嶽十二景の山々を眼下に従えて、堂々たる富士山を眺めることができます。今年、森林美と富士山の眺めを楽しめる黒岳に登りませんか。
 

5月登山の日

 
 

おすすめのコース

 

【行程】
(行程)大峠‐黒岳‐湯ノ沢峠‐大蔵高丸‐ハマイバ丸‐天下石‐米背負峠‐やまと天目山温泉

 

5月登山の日

岩と新緑

 

コースの特徴

 
バスはハマイバ前までの運行なので大峠までタクシーで行くことをおすすめします。車を降りればすでに1500mで富士山の絶好の展望台です。ここから美しい森を黒岳まで登ります。苔むした深山の趣を楽しみ、頂上から南に向かうとすぐに白谷ノ丸で、この付近から素晴らしい富士山の眺めとお花畑を楽しみながら峰々をたどり、米負峠に至ります。峠からは少し歩きにくい沢沿いの道なので注意して歩きましょう。あとはひたすら温泉目指して歩くことになります。
 

4月登山の日

山桜

 

5月の安全登山の知識

 
青葉が目にまぶしい5月。さわやかでハイキング・登山に最適な時期がやってきました。今月は水分補給とサプリメントの効果的な摂取について書きます。
 
 

登山の運動特性

スポーツの運動量の指標としてMETs(メッツ)と言う指標があります。(メッツ)は活動・運動を行った時に安静状態の何倍の代謝(カロリー消費)をしているかを表しています。
 
それによるとバスケットボールの活動強度は6.0 メッツ(METs)、ハイキングは7.0 メッツ(METs)、本格的な登山は 8.0 メッツ(METs)とバスケットボールより運動量が多いとされています。急激な動きを伴うバスケットボールと同列に置くことはできませんが、ハイキングや登山はカロリー消費から見ると、予想以上に激しいスポーツです。
 
これは行動時間の長さに比例してのことであると考えると、登山中の水分補給とサプリメントや行動食による栄養補給がいかに重要であるかわかります。

 
 

①水分補給は登山前から始まっている

トイレのことを考えると、早起きをして水分補給を心掛けた朝食をとって家を出ます。登山口もしくは最寄りの駅などでトイレを済ませるといいでしょう。
 
 

②登山中は「のどが渇く前に」

登山中の必要水分は必要水分量(ml)=体重(kg)×行動時間(H)×5(ml)の計算式で算出して少なくとも8割程度は飲むように心がけましょう。
 
 

③ミネラル分の摂取も大事

水分摂取と同時にミネラル分の摂取も需要です。とあるデータでは、消失水分の補給だけではだめで、消失水分・ミネラル分を補給すると、疲労困憊にならないとありました。ミネラル補給には塩分タブレットなどがおすすめです。
 
 

④登山後の水分補給

下山後温かいお味噌汁なんかを飲むとホッとした経験がある方も多いでしょう。一日の行動後は水分ミネラル分補給を心掛けると、登山中の不足を補い、疲労の軽減につながるので、翌日もすっきりします。ここで一言。「下山後のビール」は水分補給にはなりません。もっとも心の潤いになるのも筆者としては理解します。アルコールはほどほどに!
 
 

⑤アミノ酸サプリメントの摂取

登山の運動特性は長時間の運動にあると先に書きましたが、長時間筋肉に負担をかけたときはアミノ酸の継続的な補給も大切です。摂取タイミングは水分補給と同じ、登山前・登山中(長時間の時は何度にも分けて)・下山後すぐです。効果的に摂取すると翌日の筋肉痛が少ないと感じるでしょう。
 
 

登山用具の衣替え

 
GWに残雪期の登山をされた方も多いと思いますが、そろそろウィンターウエアは不要になります。登山用具も衣替えの時期ですね。
 
5月が晴天率が高いということは、洗濯物も乾きやすい時期でもあります。

大切な道具はこの時期を利用してメンテナンスをするのがお勧めです。ゴアテックスウエアもダウンジャケットも専用の洗剤や撥水スプレーでメンテナンスをしましょう。
 
 

おすすめレインウエア撥水材・専用洗剤

 
 

 
 

登山用具の確認と準備

 
これからの夏山シーズンに備えて雨具や登山靴の状態を確認しましょう。
 
雨具の確認ポイントは撥水性です。浴室でハンガーにかけてシャワーを当てて水滴がコロコロ弾くようであれば大丈夫ですが、弾きが悪いようであれば撥水処理をして梅雨の季節に備えましょう。全体的に撥水性が低下している場合はそろそろ買い替え時期です。
 
登山靴は普段からインソールを抜いて湿気が残らないように保管するとともに、インソールそのものが消耗していないか確認しましょう。ソールの減りも同時に確認して、夏のシーズンまでにリペアをするのがお勧めです。濡れた登山道は滑りやすく、磨り減ったソールでは危険です。近年、濡れた山道に強いメガグリップソールを採用した靴が増えています。
買い換えるのであれば、履き慣らしも必要なので本格夏山シーズン前のこの時期が一番です。

 

 

 

おすすめ防水ジャケット

 

 
 

滑りにくいソールの登山靴

 

  

  

 

 

  

  

 
 
 

おすすめミネラル補給・塩分タブレット