2023年 8月登山の日


8月登山の日

雄山頂上 登拝殿

 

おすすめの山 立山(雄山 標高3,003m)

今月は立山を紹介しましょう。今、立山と呼びましたが、ここでは峰本社のある雄山やもっとも高い大汝山3015m・富士ノ折立。さらには北の奥大日岳・別山・南の浄土山も含めて、今回は立山として紹介したいと思います。
 
大伴家持が立山(たちやま)の賦一首を天平19年(746年)に読んで、立山開山縁起は延喜5年~10年に国守として赴任した越中国国司佐伯有若の子有頼に拠るなど、古くから信仰の山として知られていたことが伺えます。今でも、山麓の芦峅寺と岩峅寺の雄山神社、不動明王を祭る日石寺など多くの宗教施設が残り、立山信仰が広く敷衍していたことを感じさせます。今年多くの伝説と、未だ謎を秘める立山に登りませんか。
 
 

おすすめのコース

 

立山はかつての信仰の険しい山から立山室堂(2500m)までバス・ロープウェイを利用してだれもが来ることができる観光の地となりました。しかし夏の豊富な残雪、雷鳥や氷河など美しい自然が残る素晴らしい場所です。今回は雷鳥平にテントを張って、室堂を中心としてあたかも蓮華のように広がる美しい自然を堪能するコースを紹介しましょう。
 
第1日 室堂-雷鳥平(テント設営)-室堂乗越-奥大日岳往復-雷鳥平テント泊
第2日 雷鳥平-剱御前小屋-別山-真砂岳(内蔵助氷河が見える)-富士ノ折立-大汝山-雄山-一の越-雷鳥平(テント泊)
第3日 雷鳥平-一の越-浄土山-室堂
 
【コースの特長】
雷鳥平を起点として峰から峰へと雄大な景色を見ながら縦走するおすすめコースです。おおむね整備された登山道ですが、雄山から一の越の下り・浄土山から室堂の下りは急なので落石・転倒に注意が必要です。
 
第1日に室堂に荷物を預けて浄土山を往復して雷鳥平に至り、最終日に奥大日往復とすればテント泊装備を担いで入下山が楽になります。

 

7月登山の日

別山から剱岳

 

7月登山の日

別山から真砂・富士ノ折立・大汝山・雄山

 

7月登山の日

雷鳥

 

夏から秋 季節が移り行く山を楽しむために

 
今年小屋泊まりで夏山を楽しんだ皆さまに提案です。
テント泊登山はいかがでしょう。8月ともなれば気温は落ち着き、テント泊装備を背負っての山旅も楽しくなります。食材も工夫すれば肉・野菜の持っていきやすくなるので、グルメテント泊も楽しめます。今回は基本のテント装備の選び方を紹介します。

 
 

テントの選び方

フライシート併用のダブルウォールテントが雨の多い日本ではスタンダードでしょう。
表示の使用人数マイナス1(2〜3人用であれば2人で使用する)で使うと快適性が向上します。特に雨の日は荷物や靴もテントの中に入れるので、余裕があるほうが良いでしょう。

 
 

 
 

シュラフとシュラフカバー

 
オールマイティーに使いやすい3シーズン用シュラフがオススメです。ダウンと化繊綿がありますが、コンパクトで保温性の高いので、一般的にはダウンがお勧めです。
テントの結露でシュラフが湿るのを防ぐ効果が高く、保温性の向上に役立つのがシュラフカバーです。 ぜひ持参しましょう。日帰り登山の緊急ビバークにも使えます。
 
 

 
 

スリーピングマット

 
シュラフも重要ですがそれ以上に大切なのはマットです。
例え冬用の厚みのあるシュラフでも背中は体の重みで潰れて地面の冷気は直接伝わってきます。マットには2種類がありますが、それぞれの特徴をよく知って使うと良いでしょう。発泡ウレタンを使ったクローズドセルタイプは嵩張りますが、パンクの心配もなく安定して使えます。エアーマットは小さく収容出来る事と寝心地が良いのが特徴ですが、パンクの恐れがあるので修理キットは必携です。

 
 

 
 

炊事用具

 
コンロはゴトク4本タイプが、安定性が良くお勧めです。軽量化でゴトク3本タイプを使う人は、コッフェルのハンドルを握るなど取扱いに注意しましょう。また、コンロ台を用意すると安定性が良いのでお勧めです。コッフェルは大小2個組み合わせタイプがお勧め、メインでご飯を作り、サブで飲み物、日帰りの時は一個だけ持参などフレキシブルに使えます。最後にLEDランタンがテント泊の快適性を大幅にUPしてくれます。夜だけではなく、早朝の朝食準備の効率もよくなるので今や必携装備ですね。

 
 

 
 

「夏の終わりはハチに注意」

 
スズメバチが自分の周りを飛び始めるのは近くに巣がある証拠です。振り払ったりすると、仲間を呼んで大群に襲われるので、ゆっくりとその場を離れましょう。また、黒い服と香水など匂いに興奮して攻撃性が高まる事が多いので、山などに出かける際には、黒い服と香水等は控えましょう。
 
アシナガバチも山で見かけます。休憩中に脱いだ衣服の中やザックの背面にいつの間にか止まり、刺されることが多いのでよく注意しましょう。
ハチに刺された時はすぐに流水で患部を流してポイズンリムバーで毒液を吸出します。十分に吸出した後で、抗ヒスタミン系成分を含む(市販の虫刺されには大概含んでいます)ステロイド系軟膏を塗り、患部を冷やして速やかに医療機関(皮膚科)を受診しましょう。後述のショック症状が出ると生命の危険もあります。
 
【アナフィキラシーショックに注意!】
屋外のハチ毒による死亡例は熊の襲撃よりも多く、日本で毎年30〜40件程度発生しています。多くは「アナフィキラシーショック(ハチ毒や食物、薬物等が原因で起こる急性アレルギー反応)」によるショック死と言われています。ハチ(スズメバチだけでなくアシナガバチやミツバチも)に刺されてことがある人は、2度目に症状が出やすいので、病院でハチ毒アレルギーが無いか検査しましょう。

 
 

 
 

 
 
「用意周到な準備で安全登山」皆様がすばらしい登山をされる事を石井スポーツスタッフ一同願っております。

 

ヨドバシドットコム石井スポーツストア